Vol.0732024.05
「老健施設での認知症を呈する患者様への対応
~チーム医療を通して~」
職種:
作業療法士
勤続年数:
4年

私は回復期リハビリテーション病棟で約4年間勤め、老健施設へ異動することになりました。老健施設では回復期とは異なり、生活を基盤とした空間があり、その中で数多くの認知症の方々がいらっしゃいました。認知症には種類があり、同じ疾患でもお一人お一人によって症状が異なり、対応を変えて接していく必要があります。限りある短い時間での介入ですが、ご利用者から表出された些細な情報もキャッチし、その方の生活背景や性格も考慮し、ご本人の尊厳に配慮した介入を心がけています。

入所当初は慣れない環境でBPSD(徘徊や不穏、帰宅願望等)が出現してしまったアルツハイマー型の認知症を呈したご利用者に対し、チーム医療にて多職種連携のもと情報共有を行いながら愛護的に接した結果、BPSDが軽減し穏やかに生活を送ることが出来たこともありました。

当施設の方針である在宅復帰に向けて、ご利用者にとって居心地の良い空間づくりをするためにはどのような関わりをしたら良いか、接し方、環境設定、内服による状態変化、多職種と連携をして試行錯誤しながらより良い方向へ導くことが出来た時にやりがいを感じています。