Vol.0662023.12
「希望する退院」
職種:
看護師
勤続年数:
1年3ヶ月

私は在宅で療養していた祖母の訪問看護師に出会ったことをきっかけに看護師を目指した。祖母は自宅で生活することを強く希望しており、入退院を繰り返しながらも最期は自宅で迎えることが出来た。食思不振であったが自宅に帰る事を目標に食事をとり、自宅でトイレに行くためにリハビリテーションを行っていた。家族としてそんな祖母を間近でみて、最期まで共に過ごせたことは今でも良い時間であったと感じる。

受け持った患者さんは認知機能低下があり、明確な意思表示は困難であったがご家族の事は認識されており、ご家族はその様子から自宅退院を強く希望されていた。入院前から夕暮れ症候群があり入院中も不穏状態になることがあった。ご家族面会時には笑顔がみられ、自宅に退院することはご本人の為にもご家族の為にもなると感じた。ご家族と多職種との連携を重ね自宅退院することが出来、退院日にはご本人・ご家族共に笑顔がみられた。

希望される退院先に退院される事、中でも自宅に退院できることは当たり前だが簡単ではない。また退院がゴールではなくそこから生活が始まっていく。退院後の生活がその人らしく送れるような介入を行えるようになりたい。