Vol.0622023.08
「人をみる。」
職種:
看護師
勤続年数:
1年3ヶ月

以前は急性期で勤務していて長くても1ヶ月で退院していく患者さんがほとんどでした。リハビリテーション病棟では最大6ヶ月と1人の患者さんと向き合う時間が増え疾患だけでなく元々の生活スタイルに合わせて自宅退院へとつなげていくことが重要になります。必要であれば家族指導を行い、その患者さんの生活や人間性やバックグラウンドが見えてきます。

脳幹梗塞で入院してきた患者さんの前職はカメラマンでした。写真集も出しているくらいの方で芸能人や著名人のショットまで数々の作品を残されています。入院当初は麻痺が強く、立位はもちろんカメラを持つこともできない状態でした。リハビリや看護によって徐々に状態が良くなり、また写真を撮ってみませんか?と問いかけると「良いんですか。そんなことできると思ってなかった。宜しくお願いします」と返事がありました。長下肢装具を着けて立位でカメラを握り、奥さんをモデルにしたり風景の写真を撮りました。その時の生き生きとした表情が忘れられません。写真集として編集し退院時に患者さん・ご家族にお渡しするととても喜んでいただけました。このように急性期では経験することのない看護ができたこと、病気や症状だけでなく人をみることでその人らしく過ごすことができたのではないかと考えました。看護はこうでなければいけないと固定観念を持たずに自由に看護ができることで自分はリハビリテーション病棟看護師としてやりがいを感じています。