以前は精神科急性期病棟で勤めていました。全職では学ぶことが多く、やりがいはありましたが、退院先が病院や施設の方がほとんどでした。患者さんの希望である「自宅に帰る」ケースを見る機会はなかなかありませんでした。笑顔で自宅に帰っていく患者さんを看たいと思い当院に転職しました。　
　以前受け持たせていただいた患者さんは、自宅に帰りたいという思いが強く、面談では涙を流す姿もありました。多職種で参加した家屋調査では、自宅リビングの椅子に座り、満足げな表情が忘れられません。トイレ自立を目標にし、患者さんはとても熱心にリハビリに取り組んでいました。病棟では、理学療法士に教えていただいた自主トレを導入しました。患者さんの頑張っている姿に私も力をもらっていました。
　家族の協力、サービスも使用し、患者さんは無事に自宅退院しました。退院当日お見送りの際、手を振ってくれました。患者さんの希望が叶えられたときはやりがいを感じます。